米国米国金融環境・信用市場
Lisa Abramowicz@lisaabramowicz1
DAILY MARKET DIGEST
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7月の小売売上高は前月比0.6%減で、予想の0.1%増、前月の0.2%増を下回りました。自動車を除く売上高は0.3%減、コントロールグループは前月の0.4%増から0.4%減となりました。
見出しの小売売上高は自動車やガソリンなど振れの大きい項目を含むため、個人消費の基調を見るにはコントロールグループが重要です。そこまでマイナスになった点は、単なる自動車販売の反動より広い減速を示します。一方、この統計は名目額なので、価格上昇が続けば数量の弱さを覆い隠すことがあります。単月の落ち込みを景気後退と結び付けず、実質個人消費、貯蓄率、クレジットカード延滞、翌月の改定値を併せて見ると、家計が節約へ移ったのか一時的な反動かを判断しやすくなります。
米国のインフレ率は65カ月連続でFRBの目標を上回り、2019年以降の平均は年4%です。それにもかかわらず、なぜFRBは再びバランスシートを拡大しているのでしょうか。むしろ利上げとバランスシート縮小を行うべきではないでしょうか。
中央銀行の総資産が増えたからといって、直ちに景気刺激目的のQEが再開したとは限りません。準備預金需要への対応、短期的な流動性供給、保有資産の構成変化でも残高は動くため、増加の内訳と満期を確認する必要があります。また2%は物価水準ではなく毎年の上昇率の目標で、過去の超過を後から必ず埋め合わせる制度ではありません。評価の焦点は、資産残高そのものより、長期金利と信用供給を押し下げる買い入れなのか、金融システムを安定させる技術的な供給なのかです。
米10年国債利回りが4.66%、S&P 500の2026年予想EPSが361ドルとなる中、指数の予想PERは21.4倍、利益利回りは4.7%です。利益利回りが国債利回りとほぼ同水準になり、通常みられる株式側の上乗せが縮小しているとして慎重姿勢を示しています。
利益利回りと国債利回りが並ぶと、価格変動と業績悪化のリスクを負う株式に対する単純な利回り上の余裕は小さくなります。ただし、利益利回りは将来利益を用いる一方、国債利回りは契約上の収益なので、その差だけで割高・割安は決まりません。企業利益の成長率、利益予想の下方修正リスク、自社株買い、期間の違いも効きます。指数全体のPERを見るだけでなく、AI・エネルギーが利益成長の何割を担うかと、予想EPSが10%下がった場合の利益利回りを試算すると、現在価格に織り込まれた楽観の大きさを点検できます。
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政府債務の対GDP比は、概ね金利が名目成長率を上回るほど上昇圧力が強くなります。投稿の試算は、利上げが財政へ波及する経路を可視化する点に価値があります。ただし、既発国債の金利はすぐ一斉に上がらず、平均償還年限に沿って借り換え時に波及します。また債務比率は金利と成長率だけでなく、基礎的財政収支や税収にも左右されます。『3.5%になれば直ちに行き詰まる』ではなく、平均調達金利が何年で上がるか、名目成長率、基礎的財政収支を複数シナリオで置くことが重要です。
第1四半期の1,197億円は通期計画の約24%で、一見すると順調です。ただし損害保険は自然災害の発生時期、保険金支払い、政策保有株式の売却益などで四半期ごとの利益が偏ります。そのため単純な4倍で通期利益を推計するのは危険です。保険引受利益、自然災害損失、資産運用損益を分け、会社が示す季節性調整後の進捗率と前年同期を比べる必要があります。増配余地を見る場合も、会計利益だけでなく、健全性を示すESRと政策株売却後の資本配分を確認すると持続性が見えます。
解約手数料は当期利益を大きく押し上げる可能性がありますが、継続売上ではなく、案件終了と引き換えに得る一時的な収益です。金額の大きさだけで好材料と判断すると、翌期以降に失われる売上や成長機会を見落とします。確認すべきなのは、手数料の売上・営業利益への計上時期、関連原価、解約された契約から見込んでいた将来売上、解約後の資金使途です。決算では一時利益を除いた営業力と、顧客・案件の集中リスクを分けて評価する必要があります。
株価が上がると増配や自社株買いが注目され、下がると成長鈍化や規制リスクが強調されるのは、情報そのものより投資家の評価軸が変わるためです。この循環を避けるには、価格を見る前に事業の判定基準を固定しておく必要があります。NTTなら営業キャッシュフロー、設備投資、1株利益、自社株買い後の株式数、配当性向を同じ順番で追うと、相場の雰囲気に左右されにくくなります。連続増配は保有を続ける材料になりますが、高値での期待収益率まで保証するものではないため、還元方針と購入価格は分けて考えるべきです。
日本語訳
Bloombergの米国金融環境指数は、1990年代以来で最も緩和的な水準になりました。この指標は、短期金融市場、社債・地方債のスプレッド、株価、株式・債券の予想変動率を考慮しています。
解説
政策金利が高くても、株高、信用スプレッドの縮小、低い予想変動率が重なると、市場を通じた資金調達環境は緩みます。つまりFRBがブレーキを踏んでいても、金融市場が一部を打ち消している状態です。ただし、この指数は住宅ローンや中小企業融資を直接測るものではなく、市場へ容易にアクセスできる大企業と家計では体感が異なります。指数の水準だけで景気刺激と断定せず、社債発行、銀行貸出基準、住宅ローン金利まで分けて確認すると、金融緩和が誰に届いているかが見えます。